システムエンジニアとして業務委託を受ける場合、契約方法は二つの種類に分かれています。
それぞれのメリット・デメリットや業務内容に合わせたものであるかをよく確認しましょう。
一つ目の契約方法は「請負契約」です。
プログラムのような特定の成果物を、指定された期日までに納品することを契約する方法で、問われるのは成果物の質と期日のみとなります。
つまりは、何人がかりで作業をしても構いませんし、在宅勤務なども可能となります。
反面、成果物に対する報酬が最初に確定してしまうので、途中で予期せぬ事態が発生して多くの人員を投入せざるを得なくなって、人件費が高騰したとしても追加請求することは通常できません。
このため開発規模が大きいものや、度重なる仕様変更があり得るような場合は注意する必要があります。
二つ目の契約方法は「委任契約」です。
こちらは基本的に成果物などはなく、何かを達成するための業務内容について契約を行います。
最も分かりやすいのは、システムエンジニアの仕事の一つである「保守業務」です。
保守業務とは稼働しているシステムが常に正常な状態を保つよう、時間を決めて人を常駐させ、トラブルがあれば問題解決のために作業を実施する仕事です。
明確な成果物が作られることはなく、更にシステムを安定稼働させるために必要な人員を、常に待機させなければなりません。
こういった契約の際は、業務委託の基本知識や必要知識を十分に理解した上で行なうことが大切です。